HYROX記録テンプレート: レース・練習で使える記録シート

HYROXのレース記録・練習記録に使えるテンプレートを、簡易版・フル版の2段階で用意しました。何を書けばいいか迷う人向けに、実際に埋めた記入例もつけています。紙でもスプレッドシートでもアプリでも使える形式です。

HYROX記録テンプレート: レース・練習で使える記録シート

1. 結論: 最低限このテンプレートで十分

HYROXの記録を始めるなら、まずはこの簡易版テンプレートだけで十分です。全16セクションを完璧に埋める必要はありません。

簡易版レース記録テンプレート

項目記入欄
日付
Total Time
Run 1
Run 2
Run 3
Run 4
Run 5
Run 6
Run 7
Run 8
Station 1 (SkiErg)
Station 2 (Sled Push)
Station 3 (Sled Pull)
Station 4 (Burpee Broad Jump)
Station 5 (Rowing)
Station 6 (Farmers Carry)
Station 7 (Sandbag Lunges)
Station 8 (Wall Balls)
体調メモ
反省点(1つだけ)

このテンプレートのポイントは、反省点を「1つだけ」に絞ることです。3つも5つも書くと次に何を直すべきかがぼやけます。最も改善インパクトが大きい1点だけを残してください。

記録の残し方そのものに迷う人は、先に記録方法ガイドを読んでから戻ってくると、このテンプレートの使い方がより明確になります。

最初はこの簡易版だけで始めてOK フル版テンプレートは次のセクションで紹介しますが、初レースや記録を始めたばかりの段階では簡易版で十分です。記録は「完璧に残すこと」より「毎回残すこと」の方がはるかに重要です。

2. レース記録テンプレート(フル版)

2回目以降のレースや、より詳細に改善を追いたい人向けのフルテンプレートです。全フィールドを一度に記録することで、レース間の比較精度が大幅に上がります。

基本情報

項目記入欄
日付
大会名
カテゴリ(Open / Pro / Doubles)
Total Time
目標タイム
目標との差

区間別タイム

区間タイム目標との差メモ
Run 1
SkiErg
Roxzone 1
Run 2
Sled Push
Roxzone 2
Run 3
Sled Pull
Roxzone 3
Run 4
Burpee Broad Jump
Roxzone 4
Run 5
Rowing
Roxzone 5
Run 6
Farmers Carry
Roxzone 6
Run 7
Sandbag Lunges
Roxzone 7
Run 8
Wall Balls

コンディション・環境

項目記入欄
体重(当日朝)
体調(5段階)
温度・湿度(体感)
補給内容・タイミング
シューズ
ウォームアップ内容

振り返り

項目記入欄
反省点 1
反省点 2
反省点 3
良かった点
次回の目標タイム
次回までに取り組むこと(1つ)
Roxzoneを入れる理由 Roxzone(ステーション前後のトランジション区間)は見落としがちですが、8回分を合計すると3〜5分になることもあります。スプリット管理ガイドでも触れていますが、Roxzoneの短縮は練習なしで改善できる数少ない領域です。

3. 記入例: 初レース後の記録

テンプレートだけ見ても書き方のイメージが湧きにくいので、架空の初レース(90分台フィニッシュ)を例に、フル版テンプレートを埋めた状態を示します。

基本情報(記入例)

項目記入例
日付2026-03-15
大会名HYROX Tokyo 2026 Spring
カテゴリMen Open
Total Time1:31:42
目標タイム1:30:00
目標との差+1:42

区間別タイム(記入例)

区間タイム目標との差メモ
Run 14:48-0:12周囲に引っ張られて速い入り
SkiErg3:32+0:02ほぼ計画通り
Run 25:05+0:05ペース戻せた
Sled Push3:55+0:25床が滑りやすくグリップに苦戦
Run 35:10+0:10Sled後で脚が重い
Sled Pull3:18-0:02リズム良く引けた
Run 45:08+0:08安定
Burpee Broad Jump6:45+0:45後半ペースダウン、立ち上がりが遅い
Run 55:22+0:22BBJ後の回復に時間かかった
Rowing4:10+0:10ドラグファクター確認忘れ
Run 65:15+0:15やや疲労蓄積
Farmers Carry2:48-0:02グリップ問題なし
Run 75:35+0:35歩いた区間あり(約20秒)
Sandbag Lunges5:50+0:20後半10mでバランス崩れ3回止まった
Run 85:45+0:45脚が残っていない。ラスト200mだけスパート
Wall Balls5:28+0:28最後の20回で4回休憩

コンディション・環境(記入例)

項目記入例
体重72.5kg
体調4/5(前日睡眠7時間、やや緊張)
温度・湿度屋内・体感27℃・湿度高め
補給Run 4後にジェル1つ、Run 6後に水
シューズNike Metcon 9
ウォームアップ軽いジョグ5分 + 動的ストレッチ + Wall Balls 10回

振り返り(記入例)

項目記入例
反省点 1Sled Pushのグリップ対策不足。手袋を検討
反省点 2Run 7-8で歩いた。後半Runの持久力が課題
反省点 3Wall Balls後半の連続回数が足りない
良かった点SkiErg・Sled Pull・Farmers Carryはほぼ計画通り
次回の目標タイム1:28:00
次回までに取り組むことWall Balls 75回ノンストップを週1回の練習に入れる

このように記入例を見ると、フル版テンプレートでも実質5〜10分で埋められることが分かります。レース直後の記憶が鮮明なうちに、まず区間タイムとメモ欄を埋めてしまうのがコツです。

初レース前の準備が不安な人は初参加チェックリストも合わせて確認してください。

4. 練習記録テンプレート

レース記録とは別に、日々の練習を記録するためのテンプレートです。レース記録より項目を軽くして、毎回1〜2分で入力できる形にしています。

項目記入欄
日付
メニュー内容
種目1: 種目名
種目1: タイム or レップ数
種目2: 種目名
種目2: タイム or レップ数
種目3: 種目名
種目3: タイム or レップ数
RPE(1-10)
メモ(1行)
種目数は3つまでに絞る 1回の練習で5種目以上記録しようとすると入力が面倒になり、3回目で記録自体をやめてしまうパターンが多いです。その日の主要種目を最大3つだけ記録してください。補助メニューやストレッチは省略して構いません。

RPE(Rate of Perceived Exertion: 主観的運動強度)は1〜10のスケールで「その日のきつさ」を数値化するものです。タイムが測れない環境でも、RPEだけ残しておけば週単位の負荷管理ができます。

5. 記入例: 週2回練習の記録

週2回HYROXの練習をしている人の1週間分の記録例です。

火曜日: ステーション練習

項目記入例
日付2026-03-24(火)
メニュー内容SkiErg + Wall Balls + Burpee Broad Jump
種目1: SkiErg 1000m x33:22 / 3:28 / 3:35
種目2: Wall Balls 50回 x32:40 / 2:55 / 3:15
種目3: BBJ 80m x23:10 / 3:30
RPE7/10
メモWall Balls 3セット目で腕が上がらなくなった。肩のスタミナ不足

土曜日: シミュレーション練習

項目記入例
日付2026-03-28(土)
メニュー内容Run 4km + Sled Push + Run 2km + Rowing 1000m
種目1: Run 4km21:30(5:22/km)
種目2: Sled Push 模擬3:40(プレート60kg)
種目3: Rowing 1000m3:55
RPE8/10
メモSled Push後のRun 2kmで心拍が戻らず5:45/kmまで落ちた。トランジション耐性が課題

このように、週2回でも継続して記録を残すことで、「Wall Ballsの後半崩れが改善しているか」「Sled後のRun回復速度が上がっているか」といった変化を追えるようになります。

アプリ比較記事でも触れていますが、練習記録の蓄積と比較にはアプリが最も効率的です。ただし、まずは紙でもスプレッドシートでも「続く形式」を優先してください。

6. テンプレートの使い分け

ここまで紹介したテンプレートを、どの場面でどの形式で使うべきかを整理します。

レース用 vs 練習用

比較軸レース記録テンプレート練習記録テンプレート
使う場面公式レース、シミュレーション通常の練習(週2〜5回)
入力時間5〜10分1〜2分
項目数多い(全区間 + 環境 + 振り返り)少ない(種目3つ + RPE + メモ)
見返す頻度次レース前に必ず1回週1回(週次レビュー)
目的レース全体の分析と次回戦略日々の負荷管理と種目別の推移把握

紙 vs スプレッドシート vs アプリ

形式向いている人強み弱み
紙(ノート)記録習慣がまだない人すぐ書ける。道具不要比較しにくい。データ紛失リスク
スプレッドシート自分で項目を設計したい人自由度が高い。グラフ化できるスマホ入力が重い。維持コスト高い
アプリ継続して比較したい人入力が速い。履歴比較が簡単項目のカスタマイズに制限がある場合も

判断基準

  • レース1回目: 紙またはスマホメモで簡易版テンプレートを埋める。形式にこだわらず「残す」ことを優先
  • レース2〜3回目: スプレッドシートかアプリでフル版テンプレートに移行。前回との比較を始める
  • レース4回目以降: アプリでの一元管理が最も効率的。練習記録もまとめて残すと改善サイクルが回りやすい

記録方法の選び方については記録方法ガイドでさらに詳しく解説しています。

7. よくある質問

Q1HYROXの記録は紙とアプリどちらがいいですか?

最初は紙でもアプリでも構いません。大事なのは続けられる形式を選ぶことです。ただし、3回以上のデータを比較したくなったらアプリやスプレッドシートの方が効率的です。アプリ比較記事で各ツールの特徴を整理しています。

Q2何回分のデータがあれば傾向が見えますか?

レース記録なら3回分、練習記録なら同じメニューを4週分残すと傾向が見え始めます。最初の1〜2回は記録フォーマットの調整期間と割り切ってください。

Q3Roxzoneも記録すべきですか?

記録すべきです。Roxzone(ステーション間のトランジション)は合計すると数分のロスになることがあり、改善余地が大きい区間です。フル版テンプレートにはRoxzone欄を入れてありますので、公式リザルトから転記するだけで済みます。

8. まとめ

HYROXの記録テンプレートは、簡易版とフル版の2段階で使い分けるのが現実的です。

  • 簡易版: Total Time + 各区間タイム + 体調メモ + 反省点1つ。初レースや記録を始めたばかりの人向け
  • フル版: 全区間 + Roxzone + 環境情報 + 振り返り3点。2回目以降のレースで比較精度を上げたい人向け
  • 練習用: 種目3つ + RPE + メモ1行。毎回1〜2分で入力できる軽い形式

形式は紙でもスプレッドシートでもアプリでも構いません。重要なのは「続けられること」と「後から比較できること」の2点です。まずは次のレースや練習で、簡易版テンプレートを1回だけ埋めてみてください。

Data Source

HYROXの競技フォーマットは HYROX The Fitness Race を参照しています。この記事のテンプレートは、HYROX練習・レースの記録を実務上どう残すと改善に活かせるかを整理したオリジナルのガイドです。